[世界を変えた書物]展を見に行ってきました
こんにちは。
現在大阪で開催中の[世界を変えた書物]展を、是が非でも見たくて東京から大阪まで見に行ってしまいました。しかし・・・、行って大正解でした。やばすぎる・・・。
特に科学史好きの自分にとっては当たりすぎの展示会でした・・・。
あまりにも良かったので紹介させてください・・・!
Contents
会場の様子
11/20(金) 会場のグランドフロント大阪 北館にAM10時半ごろ到着しました。平日の昼間だというのに、11時の開場に合わせてすでに20人くらい入場していました。マニアックなテーマの割には結構な盛況ぶり・・・。
古書の表紙を思わせる趣のある入り口をくぐると、まずちょっと狭めの部屋に15点くらいの展示があります。そこを過ぎるとメインの広い展示場があり、真ん中に「地の森のシンボルモニュメント」と題された展示全体のつながりを表現した立体的な展示物がありました。
これを見るだけで今回の展示が自分のツボだということがわかります。やばい。
この展示会の素晴らしいところは「フラッシュをたいたり接写をしない限り撮影OK」と言うところです。そうでなかったらわざわざ東京(正確には埼玉ですが)から駆けつけなかったかもしれません。
特に気になった展示
展示数は100点以上に上るのですが、そのうち半分以上が気になりました。(詳しい展示内容については公式ページを見てみてください。)
歴史、特に科学史好きにとってはとんでもない展示内容です。
歴史の授業などで「著者名」と「書名」をセットで覚えただけで、内容について何も知らない本というのがたくさんあると思いますが、その「名前だけ知っている」「聞いたことある」本がすごい確率で登場します。
気になる本ばかりなのですが、特に気になった本を紹介します
コペルニクス「天球の回転について」
地動説が初めて大々的に公表された書籍です。
左ページの図に太陽が中心で土星(当時発見されていた最も外側の惑星は土星だった)までの軌道が描かれています。ラテン語なのでほとんど読めませんが太陽は「SOL」と書かれていたり、なんとなく伝わってくるので感動しました。
ガリレオ「天文対話」
地動説を広め、宗教裁判にかけられたガリレオ・ガリレイの有名な著書です。今でも日本語版が岩波文庫から販売されているのは以前「学習漫画とか大人が読んだ方が数倍面白い」で紹介した通り。
この表紙の挿絵、見覚えがある方も多いのではないでしょうか。
ニュートン「プリンキピア」
正直、これを見るために行ったようなものです。
万有引力の発見で歴史に名を残すアイザック・ニュートンの著作「プリンキピア」の初版本です。2冊あるのは、上のものがイギリス国内向けで下のものがヨーロッパ向けとのことで、微妙に違いました。
表紙に燦然(さんぜん)と輝く “NEWTON” の文字。
近代科学革命の重大な一歩であるニュートン力学はこの書籍の形で世に出たと思うと感慨深いです。
ライプニッツ「極大と極小に関する新しい方法」
微積分に関してニュートンのライバルというべき、ライプニッツが自身の理論を発表した著作のようです。
開いてあるページに dx, dy などの記号が見えるのですが、現在でも使用されるこの記号はライプニッツがこの本で使い始めたそうです。
ニュートンの名声はあまりにも高いのですが、微積分の記号に関してはライプニッツの勝利だと言ってよさそうです。
デカルト「方法序説」
開かれているページではわかりませんが、「コギート エルゴ スム(我思うゆえに我あり)」と書かれた書籍がこれとのこと。また現在でももっともよく使われる座標系である、いわゆるデカルト座標系の考え方が示されたのもこの書籍らしいです。
すみません。読んだことはありませんが・・・。
感想
展示会の名前からはちょっとわかりませんでしたが、科学・技術の歴史に特化された内容になっていますので、その分野が好きな方には全力で勧めたい内容でした。
本当に入場無料でよいのか、心配になってしまいました。理解のあるスポンサーさんがついているんでしょうか・・・。
2015/11/23(月・祝) までの開催なので、大阪近辺にお住いの歴史好きの方は覗いてみてはいかがでしょうか?
展示会情報
【名称】[世界を変えた書物]展
【開催期間 】2015年11月6日(金)〜23日(月・祝)
【開催地】グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル イベント ラボ
【開場時間】午前11時〜午後8時(入場は閉場の30分前まで)
【料金】無料
【公式ページ】http://www.kanazawa-it.ac.jp/shomotu